「神の言は実現する」(4月14日週報巻頭言)

 「万物は言(ことば)によって成った」ヨハネ福音書にあります。まず、神の言があって、その言によって、この世界は存在したのです。

 そう言われても、わたしたちはちょっとピンときません。まず人間がいて、その人間の口から言葉が出てくるものだと、わたしたちはイメージしているからでしょう。

 でもよく考えてみると、事実は逆なんじゃないでしょうか。

 赤ちゃんに話しかけず、ほおっておいたら、いつか話し始めるでしょうか。だれかが言葉を赤ちゃんに話しつづけなければ、いつまでたっても赤ちゃんは話し出すことができないではないですか。

実は、人間の存在より前に、すでにことばがあるからこそ、人はことばをはなしだすことができるのです。


言(ことば)の方が、存在より先なのです。


 「言(ことば)」という日本語の漢字は、上の部分は「心」という字で下の部分は、「口」から成っています。つまり、「言」という言葉は、「神の御心が口から出たもの」という意味があります。

 神の言、神の意志はすべてに先だってあり、神が「光あれ」と言えば、そこに光が存在する。

 わたしたちが、今、ここに存在しているのも、ここで出会っている出来事も、永遠の神の言、神の意志によって成ったこと。

 そのことに気が付くとき、すべての存在、すべての出会いは、永遠の尊さと、感謝に満ちたものと成っていくでしょう。