「キリストにある愛と平和をめざして」

shuichifujii2014-08-23

 全国のバプテスト教会の壮年が年に一度集まる、全国壮年大会

なかなか毎年は参加できないのですが、今年は思いきって参加

講師のSteven Leeper スティブンリーパーさんの講演「キリストにある愛と平和をめざして」では、チャレンジをいただきました。

講演のメモを以下に記します。参考にしてください。


講演「キリストにある愛と平和をめざして」(メモ)
Steven Leeper
広島女学院大学客員教授京都造形芸術大学東北芸術工科大学共同研究機関「文明哲学研究所」客員教授長崎大学核兵器廃絶研究センター客員教授、等

今の政治、経済の制度は少ない人が喜び、多くの人が苦しむように、必然的になっている。

今の地球に住んでいる半分は、毎日200円以下で生活。その半分は100円以下。その半分は餓死寸前。毎日24000人の子どもたちは飢えて死のうとしている。

食料は必要量の2倍存在している。問題は食べ物がないからではない。

愛がないから。関心がないから。


わたしの父は宣教師で、洞爺丸の事故で亡くなったが、彼は「平和文化」のために日本にやってきたことを家族は誇りに思っている。

エスキリストは「平和文化」を教えるために、この世に来たと思っている。
エスは、力を求め、上に昇ろうとなさらなかった。悪いことをなさらなかったのに、十字架につけられた。神はその悪を犯した人々を裁かれなかった。「正義」より「平和」

「正義」か「平和」か
エスキリストの人生を通して感じ取れるのは、「正義」より「平和」を大切になさったのではないか。

神学者のランクの高い人たちは、イエスキリストは平和主義者だと語っている。
わたしは「正義」よりも「平和」と直接イエスキリストから聴いたと感じています。

愛によって悪と死を破られた
これが一番大切な「平和文化」のポイントである。
「正義」の方が大切だと言っていたら、いつまでも「正義」も「平和」も来ないのだ。

競争から協力へ
核兵器の出現によって、破壊的力によって人類は物事を決めることはできなくなった。
「力の文明」から「愛の文明」への卒業が必要である

「力の文明」地球の多くの人々が苦しむ文明。ゴリラやチンパンジーと同じ。
力の強いものが多くをもつ。それは男性のDNAのなかにはいっている。上にいけばいくほど、自分を守る。「選挙に勝つ」「他者に勝つ」「すぐに利益をあげる」・・・
戦争の文化。自分のため。自分の共同体のため。ライバルが必要。


「愛の文明」への卒業
ケアの心も人間のDNAのなかにはいっている。
競争をすべて捨てるわけではないが、他者をケアすることとのバランス。
対立や意見の違いを、共同体の問題として取り組んでいくこと。
一人や二人のためにではなく、みんなが納得して受け入れる解決策を探っていくありかた。


軍事産業にとっては、どうしても敵が必要である。
和文化では、みんなが幸いになることを目指す。
平和が社会的健康状態。
60兆の細胞が十分栄養、水をもらっている状態。
すべての人間。すべての動物が平和であれば、健康。
しかし今、地球はひどい病気状態。

平和資料館の中に、核兵器がさく裂した写真がある。
アメリカが一番大きな持っている弾頭。広島の原爆の100倍。
それが落ちれば、広島全体が爆心地になる。
500万トンの塵が上空に昇り、太陽の光を遮蔽する。
1割の太陽光が遮蔽されると、日本の東北などは作物ができなくなる。
「核闇」は「核飢饉」となる。

アメリカとロシアは2000発をいつでも発射できるように準備している。
その4分の1でも発射したら、「核の冬」となり、生命が住めない星になる。

核兵器はなくさないといけない。
しかし「競争」の原理ではなくならない。「協力」によってしかできない。


環境問題
温暖化。
海の酸性化。あったかくなって、サンゴ礁が死のうとしている。
海そのものが死のうとしている。
30年前、20か所がデッドゾーン(酸素がないのでクラゲくらいしかいない)
今は400以上のデッドゾーン
アメリカのミシシッピー湾

数日前、ユーチューブで、何十年も海に入っていたダイバーの生活していた人が、カナダの西海岸は死んでいる
さかなも海藻もない。このダイバーは福島のせいだと言っていたが、わたしは酸性化だと思う。

海が死んだら、わたしたちも死ぬ。
海が危ない。

日本にとって大事なのは、核廃絶の運動。新しい運動。

アメリカが弱くなった。他の国が核をもつかもたないかを、コントロールできなくなってきた。
イスラエルが核を手放さなければ、中近東の国々はやがて核をもつ
エリートたちが心配しているのは、貧しい人々、怒っている人々が、核をもつこと。
そういう意味で、逆に今こそ、核を廃絶するチャンス。

赤十字核兵器を使われたら、お手上げだと言っている。
政治的なことを発言しない赤十字が、核兵器を廃絶すべきといった。

スイス、ノルウェー赤十字と関係が深い。
核兵器が危なすぎるという認識がなされている。
保有国に核を廃絶すべきだという宣言をしている
しかし、日本は核の傘を支持している。核兵器を廃絶しよういという立場ではない。
日本の政策を変えられるのは、日本人だけである。
今、もう組合は人を動員できない。しかし宗教は人を動員できる。

神さまは何を望んでいるのかを考えてほしい。「競争」か「共存」か
力はいらない。みんなが幸せになることではないか。
力、軍事産業の方に向かえば人類は自滅する。
キリスト教信者として、一生懸命働かなければならないのではないか。

宗教の違いを乗り越えて、日本のなかで核をいらないと声をあげてほしい。
今の日本は戦争への道を歩んでいる。武器が売れるように。お金のために。
アメリカのパートナーになれば、戦争に連れて行かれる。
軍需産業はそれを望んでいる。
わたしたちはそれを止められるか。バプテストだけではそれはできない。協力して東京に100万人を集めること

少ない人数では無視をされる。
なぜ人数が大事か。政治家はお金、票にしか関心がない。
わたしたちはお金がないから、人数を必要とする。
100万人が集まれば、無視はできない。

保有国に対してNOというためには、今の日本にとって大切なのは、自給率を高めること。
日本にはエネルギー源がたくさんある。地熱。水力。そのほか。
日本には水の問題もない。外国には水の問題がある。
日本には土地の問題もない。過疎地がたくさんある。
日本は石油が高くても買ってしまう。日本が買うと、ほかの国が買えなくなる。
低エネルギー、石油を使わない、電気を使わない方向へと。
脱電気。パーマカルチャー。適正技術。
韓国で60キロ出る4人乗りの自転車がある。
自然農法も日本から出てきている。

核兵器の廃絶の問題には、広島、長崎、福島を知っている、日本こそが大切な立場に立っているのだ。