家に帰る

shuichifujii2012-07-03

 放蕩息子のたとえには、二人の息子が出てきます。弟は家から逃げて遠い外国に行きますが、兄は家に留まり、するべき自分の仕事を続けます。弟は酒と女で身を持ち崩し、兄は、一生懸命働き、仕事をすべて忠実に成し遂げることで、自分を疎外しています。二人とも失われたものでした。父親は、二人のことを惜しみます。二人のうちのどちらとも、望むような親しみの温もりを味わうことがないからです。
 欲望に身を持ち崩すにしろ、冷たく言われたとおりのことをするにしろ、それではわたしたちは真の神の子となることはできません。弟のようであれ、兄のようであれ、わたしたちは神の無条件の愛に包まれて心が安らぐことのできる家に帰らなければなりません。

ヘンリナウエン