レベル7?

 今まで「あえて」低く評価していたのにも関わらず、いきなりレベル7、つまり「チェルノブイリと同じだ」と言い出す。

 これは一種のプロパガンダではないかという人もいる。

 なぜなら、作業の邪魔だった高濃度汚染水の除去にやっと目処が立ち始め、制御機器と施設、そして何より冷却に最も重要な再循環系をどれだけ復旧出来るかという、今回の事故の最も核心の部分にとりかかろうとしているこの段階で「レベル7です。チェルノブイリと一緒です」と言い出すのはあまりに不自然。

 この事故はもう収拾不可能だ、冷却は諦めとっとと封印するしかないと、国民に印象付けようとしているプロパガンダではないかという印象がぬぐえず。

 そして、早く「石棺」にするしかないという流れができると、アメリカのGE、ベクテル社などの廃炉ビジネスが入る、と裏読みする人も。


 今後、どういう流れが作り出されていくか、よく見ておこう。


「蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい。」マタイ10:16



http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20110412-760410.html

 日本政府が12日、福島第1原発事故の深刻度を国際評価尺度で旧ソ連チェルノブイリ原発事故並みの「レベル7」に引き上げたことに対し、ロシアの専門家らからは「過大評価だ」などと疑問の声が上がった。タス通信が伝えた。

 国営原子力企業ロスアトムのノビコフ報道官は「当初の評価(レベル4)は低すぎたが、今度は振り子が逆に振れ、高すぎる」と指摘。事故発生時に深刻な健康被害が出ていないことなどを理由に、レベル5より高くはないとした上で、レベル評価を含む政府の対応をこれ以上非難されないための政治的判断との考えを示した。

 ロシア科学アカデミー原子力エネルギー安全発展問題研究所のアルチュニャン副所長は、福島の事故で住民が浴びている放射線量は、日常生活で自然環境から受ける量の10分の1程度であり「健康への影響から判断すればレベル4にも届かない」と述べた。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041303140003-n1.htm

福島レベル7 「最悪」評価はおかしい チェルノブイリとは全く違う
2011.4.13 03:14 (1/3ページ)
 福島第1原子力発電所の事故に対する国際評価尺度(INES)が、急遽(きゅうきょ)「深刻な事故」とされる「レベル7」に引き上げられた。経済産業省原子力安全・保安院が、内閣府原子力安全委員会の見解などを踏まえて発表した。暫定評価とはいえ、レベル7の意味は非常に重い。

 INESの基準で最も重いレベルに相当するだけでなく、25年前に起きた史上最悪のチェルノブイリ原発事故とも並ぶからだ。日本政府の発表によって、世界の抱く福島事故の印象は、チェルノブイリ事故と完全に二重写しになって焼き付いてしまう。

 ≪保安院の発表には矛盾≫

 菅直人政権は、レベル7評価の及ぼす影響を理解していないのではないか。事故の実態を国際社会に正しく伝え、誤解を是正していく活動に直ちに取りかからなければならない。

 保安院の発表には矛盾がある。福島事故で放出された放射性物質の量は、チェルノブイリの10分の1に過ぎないと認めているではないか。レベル7の根拠は、2号機が爆発した3月15日ごろの数時間、最大で毎時1万テラベクレル(テラは1兆)の能力を持つ放射性物質が外部に放出されていたと報告されたことである。しかし、今はその1万分の1に減っている。

 経済産業省が事故後1週間で示した暫定評価は「レベル5」であった。それが今の時点で、いきなり7に引き上げられると、誰しも事態の急な悪化を想像してしまう。あるいは、何か深刻な状況を隠しているのではないかと疑心暗鬼にかられかねない。