エリック・ホッファー自伝

エリック・ホッファー自伝―構想された真実

エリック・ホッファー

アメリカの社会哲学者・港湾労働者
7歳の時に失明し、15歳の時突然視力が回復
正規の学校教育を一切受けていない。
18歳で天涯孤独。
さまざまな職を転々とする。
28歳の時自殺未遂を機に季節労働者となり、10年間わたりあるく。
その後、港湾労働者として働きながら、51年に処女作「大衆運動」を発表し、著作活動に。その間、カリフォルニア大学バークレー校で政治学を講じる。

つねに社会の最低辺に身を置き、働きながら読書と思索を続け、独自の思想を築き上げた<沖仲士の哲学者>として知られる。


 ずいぶん前に買って、読まずにいた「エリック・ホッファー自伝」を引っ張りだして読みました。


 ホッファーは聖書の中のパウロの言葉「神は、力あるものを辱めるために、この世の弱きものを選ばれた」という言葉を引いて


「弱者の演じる特異な役割こそ、人類に独自性を与えている」と語っています。(P.67)


 いまだ、高学歴、「勝ち組」一辺倒という、この日本のあさましい価値観に疑問をなげかけてくれる良書だと思います。