キリスト教は西洋の宗教?

キリスト教は西洋の宗教であって、東洋にすむ日本人には、なじまないと思っておられるかたもいるようです。果たしてそれは本当でしょうか?


 確かに、かつてヨーロッパやアメリカからの宣教師が、西洋の文化と共に、日本にキリスト教をもたらしたので、キリスト教は西洋の宗教というイメージがあるわけですが、実はキリストの教えは、西洋の文化とは無関係のパレスチナの文化、旧約聖書から生まれているのです。


 文化と言うなら、キリスト教の文化のルーツは中東といえます。その後、文化の壁を越えて、キリスト教は西洋に入り、ローマ帝国の国教になって発展し、やがて全世界に広がりました。


 ですから、歴史的に深く掘り起こしてみれば、キリスト教は西洋の宗教ではないのです。それは、仏教が、日本の宗教だと思われていますが、実は、インドで生まれた外国の宗教であることと似ています。


 キリスト教は、東洋とか、西洋とかそのような文化をこえ、黒人とか白人とかそのような人種もこえ、日本人とかアメリカ人とか中国人とか、そのような民族を超え、世界のすべての人に伝えられようとしています。人間の本質、人間のあるべき姿を語っているからです。


 反対に、「日本人だから」とか「日本人にしかわからない」という教えは、本物とはいえないのではないのでしょうか?


 また、現代の日本では、なにか目新しい教えに飛びつくようにして、新興宗教や、「オーラの○」とかの、怪しげな人々の言葉を真に受けたりするひとが増えているようですが、気をつけないと、気づいた時にはすっかりだまされていたということになるでしょう。


 本物は、西洋とか東洋とか、そういう文化を超えて、さらに、何千年もの歳月の、あらゆる批判を超えて、なお広がっていく力を持っているのです。


 もし、何か本物はないか、本当の自分の人生とはなにか、と探しておられるなら、この約2000年の時と、あらゆる文化を越えて、なお人を活き活きと生かしている、「聖書」の言葉に、耳を傾けてみませんか?