シンプルに

今日の黙想

コヘレト7章

「神は人間をまっすぐに造られたが
人間は複雑な考え方をしたがる、ということ」


なにか苦労をして手に入れたものに、価値があるとか

簡単なことよりも、難しいことの方がありがたい、という思いこみが

本当に大切なものは、シンプルで、身近にすでにあることを、見えなくさせている。

コヘレトはあらゆる富と名声を手に入れたもののむなしさや、

善人がその善のゆえに滅びることがあり、悪人がその悪のゆえに長らえることがあるという、ことを語った先に、

最後に、「神は人間をまっすぐに造られたのに、複雑な考え方をしたがるのだ」という。


天動説を信じていた時代、惑星の不思議な動きかたを、実に複雑に説明する必要があった。

しかし、実は地の方が動いていたことに気づくとき、天体の動きは実にシンプルに説明できるようになった。

人間が複雑に考えたがるのは、自分の考えにかたくなに
固執するからじゃないか。

神様はこの世界をシンプルに、美しく造っておられる、愛の神なのだから、

神の愛によって、すべてのものは造られ、導かれている、そのシンプルさに、

まっすぐ心を向けていけば、自ずとなにが大切なのかは、見えてくるはずなのだ