真実に向かって成長する

shuichifujii2012-06-21

言葉にして語っていることをあますところなく実践する時にのみ、わたしたちは語ることができるのでしょうか。語る言葉と行動が全く合致していなければならないのだとしたら、私たちは耐えず沈黙していなくてはならないでしょう!しばしば私たちはまだ愛を十分に実践する事ができないのに、神の愛を宣べ伝えるように求められることがあります。そんな時、私たちは偽善者なのでしょうか。もはや自分たちの言葉が回心へと導くものとならなくなったときにのみ、偽善者といえるでしょう。理想や夢の通りに、完全に生きている人など一人もいません。けれども、深い確信と謙虚さを持って自らの理想やビジョンを言い表すことで、私たちは自らの語る真実に向かって少しづつ成長していくのではないでしょうか。人の生き方は言葉よりもはるかに雄弁であるということが分かっている限り、私たちの語る言葉は、取るに足らないものであり続けるということを信じられるでしょう。


ヘンリ・ナウエン