今日の黙想

箴言8章17節
「・・・まことに、太陽の下に起こるすべてのことを悟ることは、人間にはできない。人間がどんなに労苦し追求しても、悟ることはできず、賢者がそれを知ったと言おうとも、彼も悟ってはいない。」


 悲惨な出来事が起こったりすると、すぐ神も仏もあるものか、という人がおられます。


神がいて、ましてやその神様が愛であるのなら、なぜ、こういうことが起こるのかといわれます。

 しかし、「まことに、太陽の下に起こるすべてのことを悟ることは、人間にはできない。」のではないでしょうか。主のご計画は、人間には計り知れません。


 人間の体は、悪いところが直っていく過程の中で、一時的に症状が悪くなったり、痛んだりすることがあります。


 風邪をひいたときに、熱が出るのは、体の治癒反応です。熱を出す事で免疫力をあげ、病原菌を追い出すのです。熱が出なければ、風邪は直りません。


 しかし、熱が上がることは、人にとって不快な出来事です。そして、人は、そういう目の前の不快な出来事、症状が病気の本質だと思ってしまう。しかし、症状は病気そのものではなく、症状とは、病気を治すための治癒反応なのです。


 人生におこる不快な事。「どうしてこんなことが」という、出来事は、ある意味、人間の罪という病気が原因でおこる、症状のようなものなのかもしれません。


 その表面にあらわれてきた症状に目が向いてしまって、「こんなつらい症状をゆるす神なんて、ひどい」ということしかできないのが、人間というものなのでしょう。


 しかし、問題の本質は、人間の罪という病気にこそあるのではないでしょうか。