今日の観想

「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。」(ローマ8章28節)



 どのような出来事も、神を愛する者にとっては、万事が益となるようにと、主がともに働いてくださっていることを、わたしたちは「知っています」とパウロさんはいいます。「そうなるでしょう」でも、「そうだといいな」でもなくて、「知っています」というわけです。経験からくる確信ですね。



 私たちの時代よりも、はるかに厳しい1世紀という時代を生きた、彼の言葉に励まされます。



 この世界の歴史は、神の国の完成に向かって、良い方向に向かっているわけです。それが聖書の歴史観



 いやそんなことはない。現代は問題山積み。素朴な昔のほうが良かった、と感じるでしょうか。それなら、10世紀でも1世紀でも、その時代の生活を想像してみたらわかると思います。疫病、飢饉にいつも脅かされ、王様の支配のもと、基本的人権もない不自由な世界に生きるのと、現代に生きるのと、どちらがいいでしょう。



 これからも主に導かれてこの地は良くなっていくでしょう。ただ、そのプロセスにおいては、いろいろ困難もあるわけです。しかし、それは無駄ではなくて、必要なことであり、主は万事を益としてくださる。



 出口のないトンネルはありません。出口をでたら、きっといままで思いもしなかった新しい世界が開けてくる。今までの歴史がそうであったように。



 私たちを愛してくださっている主は、歴史の主なのですから。