進化「論」ってホント?3

shuichifujii2008-07-07

 こどもに、「キリンの首はなんで長いの」と聞かれて、「キリンさんはね、高いところの葉っぱを食べるために、首を長くしていったんだよ」なんて答えることはないですか?


 テレビでも、ときどき、地球の歴史をあつかう番組などで、「○○という生物はこのような環境に順応するために、この機能を徐々に発達させていきました」とか、「サルから人間への進化の過程で、この脳の部分が発展していきました」というような説明を聞いたことがあります。


 つまり「生物は試行錯誤による改善の努力の積み重ねで、進化していった」という考え方です。


 しかし、これは本当でしょうか? 実際に生物に世代を超えた変化が起こるためには、遺伝子レベルの変化がなければなりません。


 遺伝子は4種類の塩基の複雑な配列から出来ているそうです。つまり、これはデジタルな変化です。がんばって首が長くなるのはアナログ的な変化。これは全く違うことなのです。


 重量挙げの選手が、努力の結果、重量挙げにふさわしい体型に体を変化させたからといって、その子どもが、その体型から生まれてきますか? そんなことはないのです。


 遺伝子の変化とは、努力によって筋肉が増えたり、首が伸びたりするような、アナログ的な変化ではなく、塩基の配列の変化という、デジタル的な情報が変化することだからです。



たとえば、

15832727583284832993が首の短いキリンの遺伝子だとして(こんなに簡単な数字で表せるわけがありませんが)


15832727583299232993という配列にしないと、首の長いキリンの遺伝子にならないなら、キリンががんばって首をのばしつづければ、こういう遺伝子のデジタル的な配列の変化が起きる、ということはないわけです。


 しかし、テレビとか、権威ある機関から「○○という生物はこのような環境に順応するために、この機能を徐々に発達させていきました」


といわれると、科学の素人である私たちは「へーそうなんだ」と無批判に受け入れてしまいます。


 しかし、時に立ち止まり、「それはほんとうかなぁ」「進化論ってほんとうかなぁ」と自分の頭で考えてみることは、大切だと思うのです。