「違う」のと「間違い」とは違うよね

shuichifujii2013-04-16


 ある人が、東南アジアのある国に行った時、同じスープの鉢にみんながスプーンを入れて飲むのは“不衛生ではないか”と反応したのに対して、その国のある人は、他人と一緒に同じ湯舟に裸で入る日本の銭湯は“不衛生ではないか”と言った、という話を聞きました。


 わたしたちが当たり前だと思っている習慣や文化と異なるものに出会ったら、「ああ、違うんだなぁ」と思うだけじゃなくて、「おかしい」「へんだ」という反応となり、やがて飛躍して「間違っている」という断定にいたる、ってこと身近に結構あるんじゃないかな。


 家族の中とか、夫婦関係でもあるかも、「そのやり方は間違ってる」とかね・・・


 文化や風習や習慣のようなある意味「相対的なもの」に、「間違っている」なんて「絶対的な」価値判断をもちこむから、人と人との争いは絶えないんじゃないのかな。


「おかしい」とか「間違っている」という言葉は、簡単につかっちゃいけないよね。

 その人の行動には、それなりの理由があるわけだから、自分と異なっている理由を知って理解するまでは、価値判断は控えたい。

 だれだって、自分のことをちゃんと理解してほしいじゃないですか。日本の銭湯や温泉の多くはちゃんと水質の検査をしているから大丈夫なんだよ、ってこともね。

 
「人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである」 
マタイによる福音書7章1節