アバ父よ

shuichifujii2012-06-11


神を「アッバ、父よ」と呼ぶことは、神に呼びやすい名前をつけることとは違います。神を「アッバ」(パパと言う意味)と呼ぶことは、イエスと神との間にあったような親しさや安心や信頼あふれる関わりに入ることです。この関わりは聖霊と呼ばれ、イエスによって私たちに与えられました。わたしたちはこの聖霊によってイエスと共に「アッバ、父よ」と呼ぶことができます。
 神を「アッバ父よ」(ローマ8:15、ガラテヤ4・6)と呼ぶことは、心の叫び、私たちの最も深いところからこみあげてくる祈りです。それは、神に名をつけることと無関係です。そうではなく、私たちが誰であるかという問いの源泉にいてくださるのが神であるということと深くかかわっています。それはやっとたどり着いた確信などから生じるものではありません。それは、イエスの霊が私たちの霊との間に結ばれる交わりの中でなされる主張です。それは愛を主張する事です。

ヘンリ・ナウエン