上から落ちてくることば

 説教は、書斎に閉じこもってではなく、野の花でも見ながら散歩しているとき、上から落ちてくるとドイツの著名な説教者がいったとか言わないとか。そういうわけで、午後から家族で鳥海山ブルーラインへ。鮮やかな紅葉。夕日に光り輝く日本海。山の中腹でなんと虹が。カメラを取り出して、写そうと手間取っている間に、スーと消えていきました。
 虹というとすぐ創世記9章13節以下を思い出す。

「すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」

 現実の厳しさのまえに、失望している人には、「虹」なんて、何の慰めにもならないかもしれません。しかし、たとえ失望していても、「虹」を見たときに、神様の真実なることを思い起こすことができるなら、その人は幸いです。小さな出来事を通して、うえから落ちてくる、神の語りかけを聞き取る心の耳を持っているからです。