「キリストの再臨に備え、彼をつかまえた」

 アテネ五輪最終日の男子マラソンのレース途中、ブラジルのバンデルレイデ・リマ選手の走行を妨害したアイルライド出身の自称元司教、コーネリアス・ホラン容疑者は、昨年のF1英国グランプリや、テニスウィンブルドン選手権にも乱入した常習犯だそうですけれども、逮捕後、「キリストの再臨に備え、彼をつかまえた」などといっていたそうですね。いったいどんな「キリストの再臨」をイメージしていたのでしょうか?

ペテロの手紙第一4章7節
「万物の終わりが迫っています。だから、思慮深くふるまい、身を慎んで、よく祈りなさい。」
 そうペテロが当時の教会に書いてから2000年近く経ちました。確かに聖書を信じる立場から言えば、今も、依然として、万物の終わり、キリストの再臨は迫っているのでしょう。それはあと数百年か数千年先かもしれませんし、明日かもしれませんけれども・・・。しかし大切なのは「だから、思慮深くふるまい、身を慎んで、よく祈りなさい。」という勧めの言葉の方であって、人をあわてさせたり不安をあおる、再臨切迫信仰は、なにか間違っていると思うのです。