「見えないパン」(9月8日週報巻頭言)

shuichifujii2013-09-07

 東大病院の救急救命医として大勢の生死の狭間にある患者を診てきた矢作直樹氏(東大病院救急部・集中治療部部長)は、「人には見える部分と見えない部分がある」と言っています。
 霊や魂などの領域は、一般には心霊や超常現象などと呼ばれ、非科学的なものとして一蹴されることが多いものです。その中で、彼は、先端医療の現場に携わりながら、同時にわれわれが見たり触れたりすることができる肉体と、目には見えないが恐らく肉体よりも大きな存在である霊体があるといいきっている稀有な存在です。

 この矢作直樹医師の言葉は、「目に見えないものには、価値がない」という世俗的価値観にどっぷりとつかっている現代人への問いかけでもあるのです。

 実は、わたしたちの目に見えている世界は、実に狭く、限られた一部です。この宇宙は目に見える世界がすべてではなく、目に見えないところに、わたしたちの命を生かしている本質があります。

エスキリストは、わたしがその命の本質であると宣言し、それをこのように表現しました。

 「わたしは命のパンである」「このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる」

 このイエスキリストの言葉は、目の前の目に見えるパン。食べることのできるパンだけが、命を生かしている価値あるもの、と思いこんでいる現代人にチャレンジしてきます。

 今、目には見えないイエスキリストが、あなたの命を永遠に生かす命の「パン」であることに気づけたなら、なんと幸いなことでしょうか。