「罰」の効果〜『反省させると犯罪者になります』
- 作者: 岡本茂樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/05/17
- メディア: 単行本
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ちょっとセンセーショナルな題だけど、著者は刑務所の受刑者の更正プログラムに携わるようになってからこのような考えに至ったようですね。そんな現場の声。
こんなブログもありました。
http://blogos.com/article/66764/
航空機って人間は生み出した移動手段の中でもっとも不安定なものなのに、もっとも安全な乗り物として知られている。事故に合う確率は、8200年間毎日飛行機に乗っても遭うか遭わないかと言われるほどにまで低いのだ。
事故調査の際に刑事責任や民事責任を関係者に課さないという原則が確立されているため、罰を与えることよりも原因究明や再発防止が最優先される。そうした決まりのお陰で事故調査が進み、年を重ねるごとに、より安全な乗り物として進化していったのだ。
自分はどうだったけ?
じゃあ僕らが子どもたちや中高生や新入社員らが過ちを犯した時に、原因究明や再発防止をしているんだろうか?門限に間に合わなかった子を怒鳴りつけると門限を守るようになるんだろうか?
宿題を忘れた子をみんなの前で叱りつけると忘れなくなるんだろうか?
万引きした少年に反省文を書かせ、お店に謝りに行かせると2度と万引きしなくなるんだろうか?
イジメをした子は?
仮に再発しなくなったとしても、それは単に「割に合わない」からしなくなるだけであって、割に合うなら、あるい見つからないのなら、またすぐに同じ過ち、あるいは同じ罪を犯すんじゃないだろうか?
怒って言うことをきかせようとすれば、逆に頑なになるんだよね。
怒られるのが怖くて嘘をいわせてしまうこともあるだろうし、
たとえ表面的に従うことがあっても、心の中では舌をだしているもの。
そうやって人のいうなりにはならないぞって、自分の尊厳を守るでしょう。
反抗することも、人を傷つけてしまう言動も、自分の尊厳を守ろうとしてのことじゃないのかな。自分の尊厳を守らなければ、人は人として生きていけないから。
罪の本質って、その人の尊厳を傷つけることなんだ。
そういう意味で、自分も気がつかないまま、人の尊厳を傷つけるような言動を沢山しただろうし、今もやってしまうことがしばしば。
ジェームスヒューストンの「神との友情―あなたを変える祈り」のなかにあった祈りの言葉を思い出します。
祈るしかないですね。
「主よ、私の目にこの方が、あなたの目に映るのとおなじようにかけがえのない存在と映るように助けてください。
あなたはこの方のために死に、またあなたは友として交わりを、永遠に続けたいと切望されるほどに、この方を愛しておられます。
この出会いを御霊の助けなくしては、意味あるものとすることはできません。あなたの臨在の中で、私が他者に親切で、相手の独自性を尊重し、共に人間であることの神秘に畏怖する者となれるよう助けてください」
PRAYER:TRANSFORMING FRIENDSHIP James Houston >