卵の側

shuichifujii2013-04-25

「もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます」

「・・・私がここで皆さんに伝えたいことはひとつです。国籍や人種や宗教を超えて、我々はみんな一人一人の人間です。システムという強固な壁を前にした、ひとつひとつの卵です。我々にはとても勝ち目はないように見えます。壁はあまりに高く硬く、そして冷ややかです。もし我々に勝ち目のようなものがあるとしたら、それは我々が自らの、そしてお互いの魂のかけがえのなさを信じ、その温かみを寄せ合わせることから生まれてくるものでしかありません。」

村上春樹エルサレム賞授賞式スピーチより


http://ameblo.jp/fengben0000/entry-11377829921.html


 とても共感した。

 この酒田という場所で、たとえ一人の人でも救われてほしいと、福音を伝えつづけることもまた、壁に卵をぶつけているようなものかもしれない

 世俗的価値観や、偏見という高い壁を前にして、無力さに打ちのめされるけれども、卵であれることこそは誇り

 壁の側に立つなら、本当のその人らしさも見失っていくのだから。

 「お互いの存在のかけがえのなさを信じ、その温かみを寄せ合わせる」現場。それが教会という現場でありますように