「大きな苦しみの中にいる友人と一緒にいるのはやさしいことではありません。私たちは居心地が悪くなります。何をし、何を言ったらよいのか分からず、語ってくれることにどう答えたらよいのか悩みます。苦しんでいる人を気遣うよりも、自分の恐れから何か言ってしまう誘惑を体験します。「うん、昨日よりはずっといい感じだね」とか「すぐに君はまたもとのようになるよ」とか「きっと乗り越えられるよ」といったようなことを言います。しかし、しばしば、わたしたちが口にすることは本当ではない、ということを私たちは知っていて、友人たちもまたそれを知っています。
無責任な関わり合いをする必要はありません。「ぼくは君の友達だ。君と一緒にいられて嬉しい」とそれだけは言えます。言葉や、触れること、あるいは愛情のこもった沈黙で、それを語ることができます。時には「しゃべらなくてもいい。ただ目を閉じて。私はあなたと一緒にここにいる。あなたのことを思い、あなたのために祈っている。そしてあなたを愛している」と言うのもよいことです。」
ヘンリ・ナウエン