自分の傷を第一に

shuichifujii2012-07-09

 寂しさや落胆、恐れを伴った自分の経験を、他の人々への贈り物とする事が出来ます。
心のこもったかかわりに恵まれた時には特にそうです。私たちの傷が開いたまま血を流し続けている限り、人々は恐れて遠ざかってしまいます。けれども、誰かが私たちの傷を丁寧に手当てしてくれると、私たちも人々も、もはやその傷を怖がらなくなります。
 ある人が癒しの存在として私たちと共にいてくれるのを経験すると、私たちにも人を癒す賜物があることを発見します。その結果、自らの傷のゆえに、わたしたちは傷ついた兄妹姉妹と深く連帯することができるようになります。


ヘンリ・ナウェン