「食事と睡眠」

 食事や睡眠の時間を節して働きに働き、学びに学ぶ。それを勤勉な生き方と考えますが、はたしてそうでしょうか。

 生きてゆく上で大切な食事と睡眠を軽んじるような忙しさは、誤りではないでしょうか?

 新潟大学の免疫学の安保教授は、働き過ぎのストレスが、ガンを引き起こしていると言います。

 しかし働き過ぎが問題なのは、単に健康を損なうということではないのです。そういう忙しさの裏には、「生きることを根こそぎ自分のものにしようとする傲慢」が隠れているのです。

 ゆっくり食べ、安らかに眠ることを大切にすることは、決して怠慢ではありません。

 生きることを、自分の手から、自分の手の及ばない命の源なる神に手放し、委ねることです。

 神は、6日働き、1日を安息日とされました。

 一日を休むのは、次の仕事のための単なる休息ではありません。「生きることを根こそぎ自分のものにしようとする傲慢」から解放されるために、週に一度、仕事から離れ安息し、神を礼拝するのです。

 同様に、食事も睡眠も、次の仕事のための単なる栄養補給や休息ではありません。神の恵みによって生かされている自分に立ち返り、人間らしさを取り戻すひと時なのです。


 「主は六日のうちに、天と地と海と、その中のすべてのものを造って、七日目に休まれたからである。それで主は安息日を祝福して聖とされた。」