占いをまともに信じる怖さ

 たまたまテレビを見ていたら、ある有名な占い師が、社会のできごとについて語っている番組をやっていた。始めにある事件に関して、誰もが納得できそうな社会学的な分析を披瀝したので、「へぇ、以外にまともなことを言うのだなぁ」と、少々感心していたら、次に「これは予言です」といって、十数年先を設定して大変なことが起こると語りはじめた。その前までまともな話に感心していた出演者たちは、そのとっぴな予言話に何の疑問ももたず、まともに受け止めているようだった。うーん、うまいやりかただなあぁとその手法には感心したけれども、でも、あの突飛な予言を笑い飛ばさず、まともに受け止めてしまっている出演者たちを見て、こちらの方が怖いことかもしれないとそう思った。

 明日のことは明日思い煩えばいいと、キリストは教えます。未来のことを知りたがり、根拠もなく未来のことを予言する。それは人に与えられた分を超える罪であります。