「福音」と「信条」

 聖書の語る「福音」を明確にするために形造られた「信条」。
 「信条」は聖書の上にあるものではないけど、「福音」を端的に整理し理解するための重要な言葉だと思う。

このニカイア信条を読むと分かるように、「福音」のなかに「救い」は含まれてはいるが、「福音」イコール「罪からの救い」ではないのだ。「救い」が「福音」のすべてではない。「福音」は「救い」を含みつつも、もっと深く広く豊かな真理なのだ。

ニカイア・コンスタンティノポリス信条

 わたしたちは、唯一の神、全能の父、天と地と、見えるものと見えないものすべての造り主を信じます。

 わたしたちは、唯一の主、神の独り子、イエス・キリストを信じます。

主はすべての時に先立って、父より生まれ、光よりの光、まことの神よりのまことの神、造られずに生まれ、父と同質であり、すべてのものはこの方によって造られました。

主は、わたしたち人間のため、またわたしたちの救いのために、天より降り、聖霊によって、おとめマリアより肉体を取って、人となり、わたしたちのためにポンティオ・ピラトのもとで十字架につけられ、苦しみを受け、葬られ、聖書に従って、三日目によみがえり、天に昇られました。

そして父の右に座し、生きている者と死んだ者とをさばくために、栄光をもって再び来られます。その御国は終わることがありません。

 わたしたちは、主であり、命を与える聖霊を信じます。聖霊は、父と子から出て、父と子とともに礼拝され、あがめられ、預言者を通して語ってこられました。

わたしたちは、唯一の、聖なる、公同の、使徒的教会を信じます。わたしたちは、罪のゆるしのための唯一の洗礼を、信じ告白します。わたしたちは、死人のよみがえりと来るべき世の命を待ち望みます。

アーメン
(日本基督教団改革長老教会協議会教会研究所訳)