プロの道具は単機能がいい

パソコンもスマフォも、何でもできる便利な道具だからこそ、ここまで普及したのだと思うけれども、それは裏を返せば素人の道具だということ。
プロの道具は、多機能ではなく単機能。一つのことに徹底してこだわり、使いやすいものこそが、プロの道具。
カメラのレンズも、プロは便利なズームレンズではなく、単焦点のレンズを使うだろう。
機能的には限られていても、一点において非常に性能のいいものこそ、プロの道具。
素人ほど、あれやこれや、便利な機能をつけた方が、道具は付加価値があがると勘違いしている。その最たるものがスマフォ。あれは元々携帯電話だった。写真もビデオもインターネットもできるようになって、むしろ携帯電話としては使いづらいものになったが、おかげで一般の人々に普及した。昔は電子手帳、PDAは仕事の道具だった。私はソニーにクリエを愛用していた。でも、当時の電子手帳は、マニアにしか手に負えないプロの道具だったのだ。スティージョブズは、そのプロの仕事の道具を、素人のエンターテイメントに変えたのだ。