アリスのままで

shuichifujii2015-07-14

 気がついたら、ブログの更新が滞っていました。

フェイスブックでは、ちょこちょこ配信しているんですけどね。

月曜はわたしの安息日なんですね。

昨日は妻と新宿に出かけてランチ。

そのあと、わたしは「アリスのままで」という映画を見ました。

若年性アルツハイマーとなり、だんだん記憶を失っていく、大学教授の女性と、家族の日々を描く物語。

彼女を支えるのは、医者としても成功した優しい夫、すこし課題はあっても、それぞれに自立し成人している3人の子ども達。

そのような、いわゆるこの世界の価値観からすれば、「成功」していた家庭に、突如襲う悲劇。

特にまだ50代の若さで、知的な能力、知的財産、業績を積み上げることを、生業としてきた主人公が、それを「徐々に失っていくプロセス」は、

当然、
「わたしの今までの人生はなんだったの」
「そんなわたしに価値はあるの」

という実存的な苦悩と向き合うことになるわけです。

そして、記憶によってつながっていた、家族や様々な「関係」も、
「徐々にリセットされていく」その「今までの関係を喪失する苦悩」も、テーマ。

ただ、ネタばれになるので、詳しいことは書きませんけれど、
この映画の設定としては、夫をはじめとして、家族が理想的とも思える振る舞いをしていて、また、社会的、経済的サポートがある状況設定なので、

ある意味、「どろぬま状態」にはならないので、その点、まだ見ていて、救われるというか、

幸いなケースかもしれないな、という思いは抱きました。

なので、「この映画、重すぎるんじゃないか」と見るのをためらっている人には、

「大丈夫ですよ」とお勧めいたします。

ただ、やっぱり自分自身や、身近な人にこの状況が起こったら、

自分はどうするかな、と

どうしても、そのような見方になるのは、避けられない。

年齢的にも、感情移入しやすいですね。

そして、やっぱりいきつくのは、

神さまがくださった二度と来ない今日という日を

愛する人と、ちゃんと向き合って生きていかないとな、

ということに尽きるわけなんです。