子どもの身になるなら

ピーター・ブレギン(Peter Breggin)の言葉から
Peter Roger Breggin (born May 11, 1936)[1] is an American psychiatrist and critic of biological psychiatry and psychiatric medication.

抗精神病薬の多剤投与によって抑制され、潰されてしまっている子供たちを見ることも、今や稀なことではない。おそらく今の子供たちの10〜20パーセントは、一度はそういう診断を受け、薬を飲まされることになるだろう。


特殊学級児童養護施設の子供、あるいは障害者保障制度 (SSI/SSDI) の恩恵を受ける子供に限れば、その数はほぼ100パーセントである。児童保護サービス、教育機関精神科医療機関によって選び出された子供が、精神科薬の犠牲者になる傾向にある。向精神薬複合体、つまり製薬業界・精神医療業界・米国立精神衛生研究所・保険会社・その他製薬企業をスポンサーとする様々な団体が、この虐待を生む源になっている。

そこには自明の二つの法則がある。
その1− 自分の頭に「何か悪いこと」が起こっていると子供に思わせる。例えば遺伝的な混線、あるいは生化学的な不均衡が起こっていると思わせることで、自尊心、個人の責任、自制心、無限の将来への希望を子供たちから確実に奪い去る。
その2− 自分には精神障害があると子供に信じ込ませる、あるいはあるかのように扱い精神科薬に頼らせることで、生涯にわたって精神障害患者を作り上げる。

さて、ここからは皆様に難しいですが試していただきたい。精神科の診断が下され、もうすぐ薬を飲み始めることになった子供の身になって、今、自分がどんな気持ちで、どんな精神状態にいるかを想像していただきたい。子供と同じ気持ちになっていただきたい。でも落胆するのではない。子供が生まれながらにして持っている願い−愛し愛されたい、理にかなった躾を自分の糧としたい、遊びたい、楽しみたい、大人になって責任ある行動をしたい、学びたい、そして自分で決めた夢に向かって手を伸ばしたい−そういう気持ちに共感していただきたい。

どうですか? 子供の気持ちになれたでしょうか?そういう心の状態で、「君は正常じゃない」、「君には障害がある」、「君は他の子と違うけど、それは良い意味じゃないよ」と言われたら、皆さんはどう感じられるだろうか?精神障害は言うに及ばず、他と違うということを、みなさんはどのように感じられるだろうか?自分に決められた限界にそって親や先生の期待があるとすれば、あなたはそれにどのような影響を受けるだろうか?

純粋に子供の身になって考えてみてください。子供というものは、自分の恥ずかしいことを隠したり、なだめるためには、大人に対してどんなことでも言うもの。精神科の診断によって烙印を押され、のけ者にされる気持ちがどんなものかを子供の立場に立って味わってみよう。そして、薬を飲まされた子供の頭の中を想像する。薬はいつもと違う気持ちにさせ、それを嫌だと思っても、周囲は飲まなければだめだという。普通にしているために薬を飲まされるのは嫌だ。それでもあなたは子供。あなたには何もできない。

では次にこういうことを考えてみよう。抗精神病薬を投与された子供たちは、有毒物質にどっぷり浸かった、文字通りのこの上なく汚染された脳を持って成長する。すでに知られている副作用のことを考えてみよう。そして子供の脳機能、化学物質によって永久に変わってしまったさらに細かな脳機能の変化にも思いを巡らせてみよう。毒物が侵入する前の自分たちに開かれていた道、神が用意してくれていたはずの道、それをこの子供たちがもう知ることはない。

医学や科学の権威だから、立派な大学だから、そして国が言うことだからと、騙されてはいけない。彼らこそが一団となってこの虐待の蔓延を支えているのだ。女性や子供、そして少数派への組織的な虐待から、奴隷制度やホロコーストに至るまで、こうした虐待を許し、それによって利益を得てきたのは、これら権力側の人間であったことは歴史が物語る。社会のトップにいる権威が、こうした虐待の蔓延を正当化している。そうでなければこんな虐待が始まることはなく、それが続くはずもない。

権威は拒否。人間としての良識、健全な倫理観、本物の科学を拠り所に。そして正しい知識を。

筆者:ピーター・ブレギン(Peter Breggin) 

内海 聡先生のFACEBOOKの記事から引用